申請書の内容と書き方

それでは一番の本題である書類の内容についてです。
内容については、
1.研究の現状(背景とどこまで研究が進んでいるかについて)1.5枚
2.これからの研究の研究背景(今から何を明らかにしていこうとするのか)0.5枚
3.研究目的、内容(具体的に何をどうやって明らかにするのか)1枚
4.研究の特色、意義(その研究が与える社会的インパクトなど)0.5枚
5.研究計画(年度ごとに計画を立てます)0.5枚
6.法令遵守について(法令で制限された実験をしている場合に必要です)0.5枚
7.業績0.7枚
8.自己評価(つまりは自己PRですね)1枚
という感じです。

1-5研究内容と計画
多分、多くの人がここに来るまでに学振の書き方についての色々なサイトを見てきていると思います。
そこに書かれているのは、
・専門外の人が読んでもわかるように
・図を使え
・読むのおじーちゃんだからフォントは小さくしすぎるな
・読む気力を削がないよう詰めすぎるな
・リファレンスは必ずつけろ
ということが主だったと思います。
私もこれに沿って書いたのですが、その時先生に言われたこと(サイトには書かれていなかったこと)がいくつかありました。
加えて私が気を付けたことについても書いていきます。

・図について
殆どのサイトは、図を絶対につけたほうがいいと書いていますが、先生から言われて図は消しました。
いわく、「*」だから。
つまり、
・(センスのある図を描けるなら)図を使え(そうでないなら図はつけないほうがまし)
だそうです。
(私の図にセンスがないということなのですが)
むしろ、稚拙な図がついていると、文章がどれだけよくても内容が稚拙にみえてしまうのだそうです。
実際、私の上司は科研費申請においても自分の図に自信がないので図はつけていない、と言っていました。

・フォント
これは小さくしすぎず、大きくしすぎず、不自然なく、というサイズで、全て11ptにしました。
また、文章量については全て枠の7-9割程度に収まるようにし、少しの余白があるように心がけました。

・リファレンス
私は最初、リファレンスを必ずつけていたのですが、これも「*」だといわれました。
「必ずつけなければいけないわけではない。
ただし、インパクトファクターの高いものをいくつか必ずつけろ。」
内容について、評議者がさらっと読んで全てを理解するわけではない。
だから、その研究がどれだけ注目を集めていて重要度の高いものなのかの判断基準はリファレンスなのだそうです。
生物系で言うなら、nature、cell、scienceといったインパクトファクターが圧倒的に高い雑誌の論文は必ずリファレンスに組み込むこと。
その他、準級(JBC、EMBO等)はつけても良いがそれ以下の雑誌ならつけないほうがまし。

と、こんな感じのことに気をつけて研究内容については書きました。

6.法令遵守
これはそれぞれ必要な人とそうでない人がいると思います。
私の場合は、放射性同位体使用実験と遺伝子組換え使用実験を使用していたのでこの2つについて書きました。他、プライバシーを扱う実験とか、動物実験とかが必要みたいですね。
多分、法令に抵触するような実験を使っている場合は年1回程度、講習会に参加していると思いますので、その資料を参考に私は書きました。
具体的には、
〜法、大学の規則に則って実験を行う。具体的な実験の注意点を羅列(RI使用実験なら、黄衣の着用、管理区域内での使用。遺伝子組換えなら、必ずオートクレーブして廃棄、とか)。で、最後に、RIなら放射線の脅威を理解し、法令を遵守して実験を行う、とか書きました。先生に聞くと、これまで行った実験は全て大学の認定を受けている、とか書いてるみたいですね。

7.業績
これは例に沿って書けば大丈夫です。
私の場合は、論文(1st)×1、学会発表(オーラル)×2でした。